広報ふくさき 令和2年(2020年)11月号 9ページ ---------- 福崎町文化財だより(78) 1ページ目 ---------- 三木家特別展示 三木家に残された旅の資料 江戸紀行 〜みき つうめい、江戸へ行く〜 会期 12月6日(日曜日)まで 休館日 月曜日(祝日の場合は開館)、祝日の翌日、12月1日(火曜日)から12月4日(金曜日) 開館時間 午前9時から午後4時30分(入館は午後4時まで) 鉄道も自動車もなかった江戸時代、旅する人びとは自分の足で目的地へ向かいました。姫路藩の大庄屋を務めた三木家の人びとは、職務や勉学のため遠方へと旅をしています。 本展では、三木家6代当主・みき つうめいが江戸へ上ったときの旅日記である『江戸紀行』をひも解き、生き生きとした江戸時代の旅の様子を紹介します。 つうめい、江戸へ行く 文政4年(1821年)12月、姫路藩主さかいただみつが、たまりのまづめ(江戸城内のたまりのまに席を持ち、将軍や老中の諮問に応じる役職)になりました。その翌月、当時41歳のつうめいは、姫路藩の大庄屋として、藩主の昇進祝いのために江戸へ向かいました。 つうめいの『江戸紀行』には、文政5年正月12日から2月中旬までのうるう正月を含む約60日の往復の道中について記録されています。(旅のルートは次のページ参照。) 3冊の『江戸紀行』 三木家にはつうめいが書いたもののほか、つうめいと同じ目的で江戸へ上った姫路城下大年寄のこうでらじろうざえもんと、その息子のこうでらしんさくが書き手の『江戸紀行』があります。こうでら氏の旅程はつうめいと違っていますが、道中で顔を合わせたり、江戸で一緒に藩主に謁見したりしています。 写真1=三木家に残された旅の道具 磁石、提灯 写真2=みきつうめいの「江戸紀行」 写真3=つうめいが江戸で賜ったと伝わる箸