広報ふくさき 令和3年(2021年)10月号 6ページ ---------- ヒューマンライツ イン 福崎町 ---------- あなたもわたしも大切に 福崎小学校4年(当時)ごとう るか わたしは、最近とても悲しいニュースを見ました。SNSで心ない言葉を書かれて、その言葉できずつき、命をなくしてしまうというものでした。わたしは、かんたんにじょうほうを知ったり、きょうゆうしたりできるのは、とても良いことだと思います。その反対に、じょうほうは広まるのが速いし、人をきずつけることもかんたんにできてしまうと思います。言葉がどれだけ人をきずつけるか、どれだけあぶないものなのか、なぜ分からないのだろうかと思います。どうして、何も考えずに人をきずつけられるのか、ふしぎで仕方ないです。でも、わたしも少し前まで、このように思うことはありませんでした。  わたしが三年生のとき、友だちのことでなやんだことがありました。わたしは、あまり思っていることを人に伝えることが上手ではありません。どちらかといえば、言えないことが多いです。だからといって、自分の思いを言えないことがしんどいと感じることが今までありませんでした。友だちは、わたしとは反対に、自分の考えをはっきり言えるし、周りに友だちも多いです。わたしは、そんな友だちにあこがれていました。だから、友だちにたのまれたことに対して、わたしはすぐに「いいよ。」と言っていました。それがよかったし、うれしく思っていました。ところが、少しずついやだと思うことがあったり、おかしいなと思うことが出てきたりしました。しかしそのことがうまく言えなくて知らないうちにがまんするようになっていました。友だちのことは好きだし、いっしょにいたい気持ちは変わりません。けれど、なぜかしんどいなと思うことがふえてしまっていました。だから、友だちに自分の気持ちを少し伝えようと思いました。いつも「いいよ。」と言ってきたわたしだったのに、その言葉が返ってこないことにおどろいたのか、友だちとの仲が少しはなれてしまいました。そして、わたしはひとりぼっちになってしまいました。まちがったことをしたつもりはなかったけれど、自分の気持ちを伝えたことをとても後かいしました。お母さんにも話して、少し気持ちが楽になりました。でも、明日は友だちと今までのように話せるかどうかを考えると、不安な気持ちでいっぱいになり、ねむりについたことを覚えています。そんな不安や、つらい気持ちをするんだったら、友だちに思ったことを素直に言わなかったらよかった、仲良くしていたいなら、言うことを聞くほうがいいのかなと考えるようになりました。  そんなとき、なやんでいたわたしの様子に気がつき、友だちが何度も話し合いの場を作ってくれました。始めは、友だちと話すことがこわくて、本音が言えませんでした。「このままだとだめだ。」と気づいたわたしは、思い切って自分の思いを伝えることができました。今までもやもやしていた気持ちがすっきりし、初めて友だちと向き合えて話せました。本当にしんどいことがたくさんあった一年だったけれど、わたしにとっては、とても学ぶことが多くありました。  もし、あのまま自分の気持ちを伝えられないままでいたら、友だちとの付き合い方を大きくまちがえていたかもしれません。友だち関係も分からなくなっていたと思います。わたしのように、弱い人はたくさんいるし、間ちがいや失敗することもたくさんあると思います。それをごまかすのではなく、ちゃんと伝えられるのが本当の友だちだと思います。これからは、相手にどう思われるかを気にするのではなく、はっきり言える人になりたいと思っています。そして、言葉や行動できずついた分、周りの人の気持ちに寄りそえるようになり、自分の言葉や行動に責任を持てる人になりたいです。 ---------- 「高れい者だから」はもうおしまい 田原小学校6年(当時)せんげ あすな 「チッ。」 えっ、と思った。電車に乗ろうとしたら、おじいさんの後ろにいた男の人が舌打ちをした。おじいさんは足が悪いのか、つえをついていた。電車の中は満員で、座るところがなかった。男の人は「チッ。だからじいさんはいやなんだ。」と、また舌打ちをした。おじいさんは立ったままだった。次の駅に着いた。お客さんが降りていって、一人分座れるところがあいた。男の人が座った。おじいさんは立ったまま。すると、 「ここ、座ってください。」 と、近くに座っていた女の人がおじいさんに席をゆずった。おじいさんは、 「ありがとうございます。すみません。」 と言って座った。おじいさんは悪いことを何もしてないのに、なぜ謝らないといけないのかと疑問に思った。  私は家に帰ってから、今日見たことをお母さんに話した。お母さんは、 「おじいさんはきっと優しい人だったんだよ。そのおじいさんみたいに、他の人のこともしっかり考えられる人にならないといけないよ。」 と言った。  私は、おじいさんは自分を少し責めたんじゃないかと思う。私も、クラスのお楽しみ会の用意をするとき、絵をかくのがおそくて、みんなに迷わくをかけているんじゃないかと思うことがある。だからそんな気がした。でも、おじいさんがそういう風に思う必要はないと思う。  私は、これから電車に乗ったとき、お年寄りの人が席に座れなくて困っていたら、女の人みたいに席をゆずって、優しく関わっていきたい。 ---------- ポスター作品 田原小学校1年(当時)ゆきまさ ひな 八千種小学校1年(当時)しのせ ふみや 福崎東中学校1年(当時)いしの そうすけ 福崎西中学校3年(当時)もちだ わかな ---------- 人権標語 「ありがとう」 伝えあえば 笑顔咲く 福崎小学校4年(当時)いとう りんたろう 悲しいね 見て見ぬふりと 知らんぷり 田原小学校4年(当時)あおき はるま ありがとう その一言で 花がさく 福崎東中学校1年(当時)まつうら あゆか ふり返ろう 自分の行動 相手の行動 八千種小学校5年(当時)まえかわ きよか