広報ふくさき 令和4年(2022年)1月号 6ページ ---------- ヒューマンライツ イン 福崎町 ---------- 言葉を見つめ直す 福崎西中学校2年 しばた さら  先日、母がニュースを見て、びっくりしたことがあったと教えてくれました。  それは、あるコンビニエンスストアが、下着の色の表記を「肌色」として発表しましたが、それは不適切だ、という意見が多く寄せられたため、品物を全て回収し、「ベージュ」に訂正したというニュースです。  その理由は、人種や個人で肌の色が異なるのに、特定の色を「肌色」としたからだそうです。母は、子供の頃からそう呼んでいたため、この呼び方に何の違和感もなかったので、これが差別用語になりかねないことに大変驚いたと教えてくれました。  このニュースの他にも、もっと驚いたことを教えてくれました。  飛行機に乗ったときによく耳にしていた機内案内の呼びかけに「レディース&ジェントルマン」があります。それが「ハローエヴリーワン」や「オールパッセンジャーズ」に変更されたことや、化粧品会社が「美白」や「ホワイトニング」という表現はしないなどです。他にも、ある雑誌では「主人」や「旦那」は使わず、「配偶者」や「パートナー」という表現に変更されたこと、ある役所の書類では、性別の欄に「男・女」に「その他」が付け加えられたことなどです。  私も母と同じく驚きました。小学生の頃から道徳の授業などで「差別はいけない」と学んできたので、自分は差別をすることはいけないことだと分かっています。それなのに、このニュースで気づかないうちに誰かを傷つけているかもしれない言葉があるのだと知りました。  以前、人権ポスターを描いた時にも、「人を傷つけるのは口から出た言葉」だというようなメッセージを入れました。自分が気にしていることには敏感ですが、気にも留めていないことには気づかず、もしかすると知らないうちに人を傷つけてしまっているかもしれません。今回のニュースを知るまで思いもしていませんでした。  ネット上では、今回の「肌色」のニュースに対して色々な意見に分かれていました。この意見を見ていると本当に「難しいな」と感じました。  でも、結局はどんな言葉を使っても、それを使う側に差別する気持ちがあれば、その言葉が差別用語になり、聞く側にも不快な思いをさせてしまうと思いました。  私の祖母がよく、「口から出る言葉は生きているから、言ったことは自分に返ってくる。」と言っているのを思い出しました。言葉には言霊があるということです。人の気持ちを理解することはとても難しいことですが、相手に思いやりをもって接するということが大切だと思いました。  今回のニュースをきっかけに、改めて日々使う言葉を見つめ直すことができました。私は、思ったことをすぐに言葉にしてしまうので、これからは言って良いことなのかよく考えてから話そうと思いました。 ---------- ポスター作品 福崎小学校1年 あわた ようすけ 八千種小学校2年 しろたに かいり 田原小学校3年 おかもと まひろ 福崎東中学校3年 うえすぎ このみ ---------- 人権標語 笑顔をつなげよう チェーンスマイル 田原小学校4年 はにおか ゆうり 一人じゃない きみはだれかの たからもの 福崎小学校3年 かなざわ ゆうのすけ 一人一人 違うからこそ 助け合おう 福崎西中学校3年 こせ あゆり 笑い合い つなげていこう 笑顔の輪 福崎東中学校3年 まつおか しゅうじ