広報ふくさき 令和4年(2022年)2月号 6ページ ---------- ヒューマンライツ イン 福崎町 ---------- 人権作文 もったいない 福崎東中学校2年 みやざき ふみあき 最近ニュースなどで、森林破壊や地球温暖化などの環境問題をよく耳にしませんか。現代の環境問題には、様々な対策が行われています。その中でも、最近特に耳にすることが多いのは「SDGs」という言葉です。日本でも、ほぼ二人に一人は知っていると答えるなど、認知度がとても高くなっている言葉です。「エスディージーズ」とは、持続可能な開発目標という意味で、二〇一五年九月に国連によって決められた国際社会共通の目標です。その中の一つに、「飢餓をゼロに」という目標がありますが、世界では、八億二千百万人もの人が栄養不足だと言われています。  では、僕たちが好き嫌いを選べるのに、世界では食料が不足しているのはなぜでしょうか。実は、世界では地球上にいる全員が飢えることなく食べられる量の穀物を十分生産できているのです。しかし、その穀物は世界の生産量の半分近くを世界人口の二割にも満たない先進国、つまり、私たちの住む日本やアメリカなどの限られた国だけで消費しているのです。しかも、それらの半分は牛や豚などの動物のエサとして使われているのです。また、それ以上に問題となっているのが、私たち自身で作っている食品ロスの問題です。例えば、私たちの暮らす日本では、年間二千八百四十二万トンもの食品が捨てられていて、その内、食べられるのにも関わらず、ゴミとして捨てられている食品(食品ロス)は六百四十六万トンもあります。私たち日本の食品ロスの量は、なんと世界の食品援助量三百二十万トンの二倍もあります。  そこで、僕は、食品ロスの原因について調べてみました。食品ロスの原因は、大きく分けて次の二つがあります。  一つ目は、事業系廃棄物で、三百五十七万トンの食品ロスが出ています。事業系廃棄物とは、食品メーカー、小売店、レストランなどの飲食店に代表されるいわゆる、事業として食品を扱っている企業や店舗で捨てられている食品ごみのことです。主に期限を過ぎた食品や、新商品販売や規格変更に合わせて店舗から撤去された食品のことです。他には、レストランで食べ残された料理なども含まれます。  二つ目は、家庭系廃棄物で、二百八十九万トンの食品ロスです。家庭系廃棄物とは、字のごとくの意味で、僕の家でも冷蔵庫の奥に入った野菜を腐らせてしまって捨てたことがありますが、これも、家庭系廃棄物の一つです。他にも料理する時に、本当は食べられるのにカットして捨ててしまった部分などもその一つです。  では、こうした食品ロスを無くすために、自分たちにどのようなことができるのかを考えてみました。  まず、食品を買い過ぎず、買った食材は使い切る、食べ切ることを大切にしましょう。野菜の茎やヘタなど、くず野菜は煮込み、スープにすると良いそうです。  次に、消費期限と賞味期限の違いを理解することが大切だと思います。消費期限は、過ぎると食べない方がいい期限ですが、賞味期限は、おいしく食べることのできる期限のことなので、過ぎても食べられないわけではありません。ですから、賞味期限を過ぎていても、消費期限内であれば、できるだけ食べるようにしていきたいと思います。家庭生活では、こういったほんの少しのことに注意することで食品ロスを減らすことができるので、僕も取り組んでいきたいです。  日本語には、すばらしい言葉があります。世界共通語にもなっている「もったいない」という言葉です。この言葉は、世界の食糧不足の原因、食品ロスを減らすために、最も必要な言葉です。  このように、世界で飢餓がゼロにならない原因は、食品ロスだと分かりました。今後は、食品ロスを減らすためにも一人一人が「もったいない」を意識し、行動する必要があると思いました。僕も、小さなことから取り組んでいきたいと思います。 ---------- ポスター作品 福崎西中学校2年 たかの みひろ 福崎小学校4年 にのみや はるか 八千種小学校1年 なかつか あさひ 田原小学校5年 まつおか あいむ ---------- 人権標語 いじわるを かならずとめる こころのみまもりたい  高岡小学校1年 しばさき くうあ やさしさは ひとをつなげる まほうの糸  福崎小学校2年 かねだ のぞむ 悪口は 心に深く ささる刃  田原小学校6年 もりた のあ さしのべよう 誰かを助ける 勇気の手  福崎東中学校3年 もりした にこ