広報ふくさき 令和4年(2022年)6月号 6ページ ---------- ヒューマンライツ イン 福崎町 私が生まれたときの話 八千種小学校4年(当時)ゆうち あいり 学校で思春期しえん教室がありました。赤ちゃんが生まれて、大きくなるまでのことを教えてもらいました。せいしとらんしがあることや赤ちゃんの重さが約三キログラムあることを教えてもらったり、にんぷ体験でおなかに八・五キログラムのおもりをつけて歩いたりしました。  家に帰って、お母さんにその話をしました。お母さんは、私が生まれたときの話をしてくれました。 「お母さんが、おなかがいたいと思ってトイレに行ったときに、愛理が生まれそうになってこまったんだよ。何回もトイレにいって、こまっていたんだよ。」 「へえ。そうなんだ。」 「愛理が生まれる前、五キログラムも太ったんだよ。愛理がお母さんのおなかをキックしたり、パンチしたりしてたんだから。すごくおなかがいたくて、こわれそうだった。こんなにいたい思いをしたのは初めてだったんだからね。」と、お母さんが言いました。私は、お母さんのおなかをキックしたり、パンチしたりしていたのをあやまりたかったです。  お母さんは、話の続きをしてくれました。 「愛理が生まれたとき、すごくおなかが軽くなっていたくなくなったんだよ。病院の人が『アレルギーもなくて、元気な女の子ですよ。ぶじに生まれて良かったですね。』って、言ってくれた時、愛理が、ぶじに生まれてよかったと思って、お母さんはすごく泣いたんだよ。」 「なんで、愛理っていう名前をつけたの。」 と、私が聞きました。 「愛理の愛は、みんなに愛されていたから。愛理の理は、わたしもお姉ちゃんの梨実も名前に『り』が入っていたから、愛理っていう名前をつけたんだよ。」  お母さんが、苦しい思いをしながら生んでくれたことを、この日初めて知りました。こんなに愛をこめて生んでくれたのが、うれしかったです。 『苦しい思いをしながらうんでくれてありがとう。』 せっかく生まれてきたんだから、お母さんの役にたてたらいいなと思いました。 男らしさ、女らしさって 何だろう 田原小学校6年(当時)たかはし はつみ わたしは、道徳で男らしさ、女らしさってどんなことかという勉強をしました。男の子は青色やロボットのようなかっこいいものが好きで、女の子はピンクやかわいらしいものが好きというイメージがあります。例えば、ぬいぐるみが好きな男の子がバカにされたり、野球好きな女の子が、女の子らしくないと言われたりするのは問題だと思います。  わたしは、女らしくないということでバカにされた経験があります。わたしはたまに、「ぼくは・・・。」と言ってしまうことがあります。それを男子がいるところで言ってしまって、男子の一人が、 「ぼくっていうん。男子みたいやん。」 と笑われたり、バカにされたりしました。わたしは、いつも通りのことを言ったのにバカにされたのがくやしく、ショックでした。こんな体験があったからこそ男女の固定がい念はいけないと思います。男だから〇〇はやるな。女だから〇〇はやるな、と言う人は相手の気持ちに気づけず、毒をはいている。そんな人を少なくするにはどんなことをすればいいのでしょうか。わたしは、人それぞれちがうので、だれでも自分に合った生き方をしていけばいいと思います。自分の好きなしゅみ、得意なことは、男の子らしい、女の子らしい関係なく、だれにバカにされてもあきらめずに集中して続けていけばいいと思います。わたしはこんなことも言われたことがあります。 「ぼくって言うんだ。いいなあ。わたしも言ってみたいなあ。」  この人はわたしがぼくと言うことを女の子だからという理由でバカにせず、むしろ良い、わたしも使ってみたい、と言ってくれました。こんなことを言ってくれる人が増えると、男はこう、女はこう、という固定がい念の人も少なくなると思います。わたし以外にもぼくと言う人はたくさんいると思います。  わたしは、みんなが自分らしく生きることが幸せだと思います。そのためには男らしく、女らしくとは言わず、自分に合った生き方を一生けん命できる世の中になったらいいと思います。 --------- ポスター作品 福崎小学校5年(当時)わかはた あび 田原小学校5年(当時)きたやま かえで 福崎西中学校3年(当時)あらい みゆ 福崎東中学校1年(当時)いのうえ はる ---------- 人権標語 みんなの笑顔は 平和の種 高岡小学校4年(当時)にしかわ りんね その人の 見た目じゃなくて 中を見て 福崎小学校5年(当時)ひの みおん ふりかえろう 差別に対する 無関心 福崎西中学校1年(当時)かとう いっさ