広報ふくさき 令和4年(2022年)6月号 7ページ ---------- 生活科学センターだより 誤飲!家の中の身近な危険!  事例1 マグネット玩具  1歳9ヶ月の女児が直径3.5_ほどのマグネットボールで遊んでいたところ、口に含んでいるのを見つけた。その後、嘔吐を繰り返したので医療機関を受診し処方された薬を服用したが収まらないため、レントゲン検査をすると腸内に異物が見つかった。開腹手術を行ったところ、小腸内の3か所にあった磁石が引き合い、小腸を結着させて圧迫壊死を起こしていた。腸壁には穴が開いており、37個の磁石を摘出した。 写真=マグネット玩具 ※マグネットボールとはパズルやおもちゃ等とうたって販売されている球体等の磁石で、1個の大きさは3_から30_程度、小さいものは200個程度が1セットとされているものが多い。 ★マグネットボールの個々の大きさは、複数同時に誤飲する可能性のある小さな物で、複数個連なった場合は、引き離すのに大変な力が必要になります。誤飲した場合は、腸壁を挟んでつながり、放置すれば死に至る可能性があり、海外では死亡事故も報告されています。1セットの数が多いので紛失しても保護者が気づきにくく、常に監視し誤飲を防止することは困難です。 事例2 水で膨らむボール状の樹脂製おもちゃ   11か月の男児がお風呂で遊んでいる時にボール状の樹脂製おもちゃを飲み込んだ。  その夜嘔吐し、嘔吐物の中におもちゃの一部があったため、すぐに病院を受診したところ、腸閉塞が認められたため開腹手術を行うと、腸に3センチ大に膨張したおもちゃが詰まっていた。 ★水で膨らむ樹脂製のおもちゃは、元は小さいものの、飲み込むと体内で水分を吸収してゼリー状に膨らみ、腸に詰まり重症となるおそれがあります。おもちゃだけではなく、インテリアとして販売されているものもあります。誤飲しないよう見守り、使わない時は子どもの手の届かない場所に保管することが大切です。 事例3 液体芳香剤  1歳の男児がトイレに置いていた液体芳香剤を誤飲した。嘔吐し激しく咳き込み、熱が出て呼吸が速くなったため医療機関を受診した。化学性肺炎と診断され2週間入院したが、肺の一部に空洞が見られた。完治するかどうか不明。 ★液体芳香剤の液は気管に入ると化学性肺炎を生じる危険があり、誤飲しても慌てて吐かせずに、商品名と飲んだと思われる量を確認し、すぐに受診しましょう。 ◆誤飲すると死に至る危険性のある物もあるため、乳幼児や認知症高齢者の手に届かないようにすることが大切です。誤飲した場合はすぐに医療機関を受診しましょう。 消費生活の相談や問い合わせ、苦情は、神崎郡消費生活中核センターへ  電話22-4977  秘密厳守 相談は無料です 相談日時 火、金曜日 午前9時から午後4時まで。月曜日は休館日です。