広報ふくさき 令和4年(2022年)9月号 7ページ ---------- ヒューマンライツ イン 福崎町 ---------- 貧困な国 福崎西中学校1年(当時)みやした だいき  世界では、さまざまな理由で貧困問題が深刻化しています。  僕は、アフリカのウガンダという国に行ったことがあります。その時の首都カンパラでの話です。  そこでは、路上で果物や日用品を売り歩いている子どもや女性が大勢いました。信号待ちで車を止めると、その子どもや女性が大勢寄ってきます。無言で、買ってくれとプレッシャーをかけてきます。そして、車から離れません。  父がリンゴを買うと、満面の笑みでお礼を言ってきました。そのお金がその人たちの生活費となるのです。お小遣いを稼ぐのではなく、生きるために幼い子どもたちが働かなくてはならないことに驚きました。  僕たちが当たり前にできている勉強や部活動、毎日食べられる給食が、とてもありがたいことで大事なことだと改めて感じることができました。  また、現地で行われた「日本人祭り」に参加したときのことです。 僕たちは、地方の小学生と一緒に「よさこい」を踊りました。海外青年協力隊のボランティアの方が先生となり、ウガンダの子どもたちに踊り方を教えていました。車で8時間ほどかけて会場まで来てくれました。本番でウガンダの子どもたちと一緒に踊ったのですが、ウガンダの人たちはとても踊りが上手でした。  その後、その子どもたちと一緒に食事をとりました。すると、子どもたちが一斉にお弁当に群がりました。並んで順番にお弁当をもらう、ということを知りませんでした。全員にお弁当が当たることを伝えると、不安そうな表情で列を作って、並びました。  その後に行われたくじ引きでも、同じことが起こりました。くじに全員が群がったのです。また、先生に列を作るように注意されました。不正を防ぐために、一度くじをひくと、手の甲にスタンプを押す仕組みになっていましたが、それを隠して、何回もくじを引こうとする子どもたちがたくさんいました。彼らにとっては、くじ引きを楽しむことより、景品で何をもらうかという方が重要でした。景品は、鉛筆や消しゴム、鉛筆削り、メモ帳など勉強するために必要な物ばかりでした。それがウガンダの子どもたちが一番喜ぶ物だそうです。おもちゃを使って遊ぶ時間がないので、おもちゃを見ても何をするものなのか分からないのだと、景品を準備してくれた方が言っていました。子どもたちは、家では水汲みをしたり、弟妹の世話をしたりと、自由な時間がないようです。学校へ行ける子どもは、まだ恵まれているそうです。  このように、僕は、ウガンダでさまざまな経験をしました。自然が豊かで、気候もよく、過ごしやすい国ですが、たくさんの問題があることも知りました。そして、みんなが平等に教育を受けられることが、とても大事なことだと実感しました。  貧しいから学校へ行くこともできず、働くことを強いられると、自分の夢を持つことができなくなり、将来自分の子どもに教育の大切さを伝えることができないと、僕は思います。  僕は、貧困で困っている人たちが少しでも減っていくように、将来青年海外協力隊に入るのもいいなと思いました。 ---------- ポスター作品 八千種小学校1年(当時)なかつか てつと 田原小学校2年(当時)むらい かんな 福崎東中学校1年(当時)かわかみ こうせい 福崎小学校3年(当時)たぐち ゆうま ---------- 人権標語 誰にでも 人の目を見て あいさつを 田原小学校4年(当時)いくた あいら 何してる? いじめを見てる そこの君 高岡小学校6年(当時)もりもと こうしろう やさしさは 人の心を かえること 福崎西中学校2年(当時)しもさき まや 増やそうよ みんなの笑顔 やさしい輪 福崎東中学校2年(当時)なかつか ももこ