広報ふくさき 令和4年(2022年)12月号 21ページ ---------- 保健センターだより 416号 ---------- 中播磨健康福祉事務所からお知らせ 体の調子がおかしいと感じたら早めの受診を ○早めにかかりつけ医を受診しましょう  日曜や祝日、年末年始は、休診する医療機関も多いため、お子さんやご家族の様子が「いつもと違うな」「体調が悪そう」と感じたら、早めにかかりつけ医や近隣の医療機関の受診を心がけましょう。 ○子どもの“急な病気”で困ったときは、下記の電話相談をご利用ください。 看護師等が医療機関への受診の必要性や応急手当の方法など、アドバイスします。  休日・夜間にお子さんの急な病気で医療機関を受診すべきか悩んだときは、お気軽にご 相談ください。 兵庫県子ども医療電話相談  電話♯8000 ダイヤル回線、IP電話でかける場合は、電話078-304-8899(ははきゅうきゅう) 受付時間 月曜日から土曜日の午後6時から翌朝8時まで。日曜、祝日、12月29日から1月3日は、午前8時から翌朝8時まで受付。 播磨姫路小児救急医療電話相談(姫路市救急医療電話相談(小児科)) 電話079-292-4874(ふくつう しんぱいなし) 受付時間 月曜日から土曜日の午後8時から午前0時まで。日曜、祝日、8月15日、12月31日から1月3日までは、午前9時から午後6時、午後8時から午前0時まで受付。 問い合わせ先 中播磨健康福祉事務所企画課 電話079-281-9207、ファックス079-224-3037 ---------- 保健センター12月定例行事予定 一般健康相談 12日(月曜日)午前9時30分から11時まで 対象 一般希望者 母子健康手帳交付 月曜日から土曜日 午前8時30分から午後5時15分まで 対象 妊婦 すくすく相談 12日(月曜日)午前10時30分から11時30分まで 対象 乳児希望者 すくすく相談 12日(月曜日)午後1時30分から3時まで 対象 幼児希望者 3か月児健診 21日(水曜日)午後1時15分から45分まで 対象 令和4年9月生まれの乳児 4か月児健診 20日(火曜日)午後1時15分から45分まで 対象 令和4年8月生まれの乳児 7か月児のまんまクラブ 7日(水曜日)午前9時45分から10時まで 対象 令和4年5月生まれの乳児 10か月児のあばばクラブ 21日(水曜日)午前9時45分から10時まで 対象 令和4年2月生まれの乳児 1歳お誕生相談 12日(月曜日)午前9時30分から10時まで 対象 令和3年12月生まれの乳児 3歳児健診 14日(水曜日)午後1時15分から午後1時45分まで 対象 令和元年8・9月生まれの幼児 ---------- 第52回 町のせんせい『健康ひとことコラム』 「認知症キューアンドエー」医療法人うつみじじんかい 姫路北病院 院長 にしの なおき 先生 写真=にしの なおき 先生 質問1 認知症はどんな病気ですか? 回答1 認知症は単一の病気ではなく、認知機能の障害を引き起こす原因や病態が異なる複数の病気の集まりです。認知症で障害される認知機能は、学習と記憶、時間・場所・人物の見当識、言語の理解と使用、注意・判断力など多岐にわたります。認知症を大別すると、@アルツハイマー病の認知症(AD)、レビー小体型認知症(DLB)、前頭側頭葉型認知症(FTD)など神経変性によるもの、A脳卒中、慢性硬膜下血腫など脳血管障害によるもの、B神経梅毒、HIV感染症、プリオン病など感染症によるもの、C頭部外傷によるもの、D正常圧水頭症、甲状腺機能低下症などその他の基礎疾患によるもの、に分類できます。神経変性による認知症(@)は非可逆的(元に戻せない)ですが、他の認知症(A.D)のいくつかは早期の治療により回復が可能なものもあります。 質問2どんな症状で始まるの? 回答2 急性虫垂炎など多くの病気では、罹患した本人が腹痛などの自覚症状を訴えることができますが、認知症の場合は、極初期を除いて、本人が物忘れなどの自覚症状を訴えることができません。同居家族が本人の言動の変化に気づく場合が圧倒的に多いのです。初発症状は、認知症の種類により異なります。認知症の大半を占めるADでは、短期記憶の障害(例 さっき話していたことを忘れて何度も同じ話をする)で始まることが多く、DLBでは、注意の障害、パーキンソン病様症状、幻視などで始まり、若年性認知症の大半を占めるFTDでは、社会規範を逸脱した行為、顕著な自発性低下など、人格や行動の不連続性の変化が目立つようになります。 質問3 認知症の予防はできるの? 回答3 認知症の大半を占めるADの成因については、アミロイドβ仮説があまりにも有名ですが、真の成因はまだ分かっていません。従って厳密な意味での予防はできません。身も蓋もない話ですが、神経変性による認知症は予防できないのが現実です。一方、右記A.Dの認知症については、基礎疾患の治療により予防可能です。例えば、動脈硬化の危険因子の脂質異常症を治療し、血圧を良好にコントロールして脳梗塞を予防すれば脳血管性認知症を予防できます。