福崎町文化センター
HOME もちのきセミナー
第1回講座 「高齢者と健康〜東洋医学の血・気・ツボ〜」 
           講師 加茂田 喬 さん
 加茂田先生は東洋医学治療所での診療の傍ら、東洋医学で得た知識を伝えるため、西播磨一円の講演活動に積極的に取り組まれています。当日は「高齢者と健康」をテーマにお話いただきました。
  統計上で日本人の平均寿命は、男性79歳・女性86歳となり、さらに長寿の国となりました。しかし、生まれ・老い・病んで・死ぬる、という一連の命運は避けては通れません。近年、死亡診断書に老衰と明記される方は稀で、病死する人が増加しています。高齢化社会において、男性では12年間、女性では11年間誰かの介護のもとに人生を全うするそうで、この介護のもとに生きることが現在日本の抱える問題なのです。
  元気で長生きする秘訣は、@「穏やかな心」でおおらかに生きる、A「目的」を持ち、ささやかな楽しみを見つける、B「地産の食物」で、地元の季節野菜や伝統食を食べる、ことだそうです。また、東洋医学の見地から、肩こりや手のしびれ解消のツボについても教えていただきました。講座を通して、人生の幸福について考え、健康意識を向上させることができました。
第2回講座 「心と体の“美メイク”」 
           講師 NPO法人 美メイク・アクトレス 理事長 大地 良枝 さん
 当日は講師に、美メイクマネジメント・セラピーを通じて生理的・心理的な側面から女性の生活の質の向上・社会進出を支援されているNPO法人 美メイク・アクトレス 理事長の大地良枝先生をお迎えし、『心と体の“美メイク”』と題してご講演いただきました。後半には参加者からモデルを募って、実際にメイクの実演や指導もしていただき、全員が楽しめる参加体験型の講座となりました。
 講座を通して、メイク一つで気分が変わるということ、それは外見的なことだけではなく、心理的にも良い効果があると学ぶことができました。特に、女性にとって美に関わることは、永遠のテーマであると思いました。また、男性にとっても、髪型やファッションを少し変えることで気分転換することが、日々を楽しく生きるコツになるという人生のスパイスを教えていただきました。それらの作用は先生の「心にメイクをする」という言葉に集約されています。元気でいきいきとした生活を送るためにも、心身ともに美を追求する姿勢を心掛けながら、自己表現をしていくことが必要であると感じました。
第4回講座 「おくすり教室」 
           講師 兵庫県健康福祉部 健康局薬務課  谷畑 智也 さん
  私たちが日常生活のなかで何気なく使っているおくすりについて詳しく知ることができ、有意義な講座となりました。くすりが最もよく働くためには「血中濃度」がちょうどよい範囲にあることが必要で、そのためには決められた服用時間・回数を守らなければなりません。 飲み忘れたからといって一度に多量のくすりを飲んではいけません。副作用の危険性があるそうです。もし、副作用と思われる症状が出たらすぐに医師や薬剤師に相談しましょうとお話いただきました。
 医療用医薬品は私たちが医師の診察を受けた後に、医師が決めた医療方針に基づいて使用されるくすりのことです。一方、一般用医薬品は薬局・薬店で自ら買えるくすりで薬剤師から提供される適切な情報に基づいて自分の判断で、また責任で使用する医薬品です。 “ジェネリック医薬品”は最初に開発された薬の特許期間が終了後、他のメーカーが有効成分・同じ効き目として国に申請し、国が承認した医薬品です。ですから安全性、有効性、品質は保たれているそうです。
  また、おくすり手帳についても講演いただきました。おくすり手帳はいつもと違う病院で受診するときや、一般医薬品・サプリメントを飲んだ時、アレルギーが起きた時などくすりと体の情報を記入しておくと、緊急時や災害時など、よりスムーズな手当や処方が行えるので、普段から保険証などと一緒に持って管理することが大切だと感じました。  
第5回講座 「食生活から健康でいきいきと〜大人の食育〜」 
           講師 名古屋経済大学 人間生活科学部 管理栄養学科 講師 上延 麻耶 さん
  福崎町で平成23年から、もう一度“食”を見直そうと食育推進計画をもとにさまざまな事業・活動が進められています。今回お招きした講師は福崎町出身の上延麻耶先生です。管理栄養士でもある先生からご講演いただきました。
生活習慣病の一位は癌(悪性新生物疾患)、二位は高血圧性疾患、三位は脳血管性疾患、四位は糖尿病、五位は虚血性心疾患と続きます。病気にならないための身体の持つ機能は免疫力です。免疫力を高める食品グループでは、カリウムの多い食品は細胞の呼吸を助け、ポリフェノールの多い食品はエネルギーづくりを、発酵食品は副交感神経を活性化させ、玄米や胚芽米は免疫力アップに欠かせないビタミンE、B1、ナイアシンやカリウムが豊富など基本的な事項を教えていただきました。また、身体の老化(さびつき)は血管の老化によっても引き起こされ、この要因として活性酸素、ストレス、喫煙などによります。活性酸素の発生を防ぐ成分ではベータカロティン等、また野菜に含まれる色素、香り、アクの成分はファイトケミカルと呼ばれ、抗酸化作用を持つそうです。季節の野菜が持つ、色、香り、様々な苦み、酸味はただものではなく、私たちの身体にとって大切な何かを与えてくれるのです。講座の最後には福崎町の特産品”もちむぎ”について専門的な見地から水溶性食物繊維を持つ、ベータグルカンを含み、健康食品としても非常に優れていることの考察を教えていただきました。これからも、もちむぎ麺と季節の野菜を美味しくいただきたいものです。
第6回講座 「きれいな姿勢でいつまでも若々しく」 
           講師 神戸医療福祉大学 社会福祉学部 健康コミュニケーション学科 助教 兒玉 友 さん
 今回の講座は町体育館で開催されている食育推進事業に伴うフクちゃんサキちゃんクラブで指導にあったっていただいている兒玉先生による講座です。さっそく質問からはじまりました。
「会場のみなさん!“姿勢について日頃気を付けているという方は?”」・・少数の方が手を上げられていました。「では“肩こりや腰痛を持っているという方は?”」・・半数以上の方が手を上げられていました。私たちは年齢と共に、普段の姿勢や日常生活の癖による歪みによって、背骨など体幹を保つ筋肉が衰えてくると、脊椎が変形し、体全体の歪みが生じてきます。また、代謝の低下にも影響を及ぼします。
最初に、自分自身の姿勢を知り、どういった姿勢が正しい姿勢なのかを解説していただきました。互いに体を側面から見て、頭(耳たぶ)、肩、骨盤、ひざ等の位置等、正しい姿勢を確認しあうことからです。よい姿勢づくりでは、@壁を利用した腰反り体操。A胸張り体操B前屈体操など、毎日の生活の中で簡単にできる体操を教えていただきました。 
正しい姿勢は、関節・骨に無理なく体重をかけることができ、また、筋肉をバランスよく発達させることが出来るのです。筋肉の衰えや、身体全体の代謝能の低下を防ぎ、年齢を重ねても若々しさを維持していくために、まずは姿勢から!
閉講後の会場を去るみなさんの歩く姿は颯爽としていました。
 [HOME]にもどる
 
Copyright(C) 2002 Fukusaki Culture Center. All Rights Reserved