幼少のころ

「長崎県対馬の鶴知という所で長男として出生した。(中略)
対馬から移って東京の牛込に住むようになってから二、三回居を変えように思うが、それも定かには覚えていない。

はっきり覚えているのは左内町に住むようになってからである。」
「左内町時代に(中略)妹が肺炎で亡くなった。納棺の際に顔の周囲に花を入れてやるのを、可哀想だと放り出して、人々を困らせたこともあった。」

「父からひどく叱られた記憶もある。(中略)とうとう柱に縛りつけられてしまった。平常はめったにひどく叱ることのない父であった。」