広報ふくさき 令和5年(2023年)8月号 13ページ ---------- トライやる・ウィーク総決算 出会い・感動・発見 地域に学ぶ2023トライやる・ウィーク 「トライやる・ウィーク」を終えて 福崎町立福崎西中学校長 おかもと にひと  26年目を迎えた「トライやる・ウィーク」、この継続により生徒も教職員も地域と深く関わり、地域に支えられている自分を自覚することができます。  本年度も多くの事業所や地域・保護者の方々の深いご理解と多大なご支援・ご指導を賜り、無事実施できましたことに心より感謝申し上げます。  福崎東中学校、福崎西中学校の2年生178名が59か所の事業所でお世話になりました。各事業者におかれましては、感染症法が改正されたとはいえ、すべて以前の状況どおりというわけではなく、それ故にこれまでとはまた違ったことに苦慮されたと思います。加えて、多感な中学生を指導することは、思われていた以上にご苦労があったと思います。通常の業務の上、付ききりの指導をしてくださり、貴重な時間と労力を割き、生徒たちに真摯に向き合っていただきましたことに、重ねてお礼申し上げます。  不確実性の高い未来を生きていく生徒たちにとって、もっとも欠かせないことは、「生きる力(収入や地位などのことではなく、人生で出会う挫折を乗り越える力)」です。「生きる力」を育むためには感動的な体験をすることが必要です。人は素晴らしいことや異質なものに出会ったとき、達成感や成就感を体験したときに感動します。まさに、「トライやる・ウィーク」での活動が、その機会となっています。初めて学校を飛び出し、社会で5日間も大人とコミュニケーションを図りながら働く体験は、仕事の大変さはもちろんですが、「働く大人の背中」を見ることを通して、自分が今努力していることにどんな意義があるのか、将来にどうつながっていくのか、どんな力をこれから身につけていけばよいのか、しっかりと轍にする機会となりました。  生徒の皆さんは、今こそ、指導していただいた方々とのコミュニケーションから、「何を感じ、何を学んだか」といった自分自身の活動の意味をしっかりと振り返ってほしいと思います。そして、それぞれの体験を通して実感した社会に関わることの大切さや厳しさ、楽しさなどから自分の進路や生き方について考えてください。過去と他人は変えられませんが、未来と自分は変えることができます。皆さんは夢や希望をもち、これからも「自分探し」の旅を続けてください。  最後になりましたが、福崎町教育委員会をはじめ、福崎町トライやる・ウィーク推進協議会、両中学校区推進委員会、「トライやる・ウィーク」を支えてくださった全ての皆様に深く感謝申し上げます。来年度以降も本年度同様のご支援、ご指導を賜りますようお願い申し上げます。 写真=トライやる・ウィークのようす