広報ふくさき 令和6年(2024年)8月号 21ページ ---------- 第五弾 児童による交流   福崎町の友好都市、岩手県遠野市です。令和6年8月で福崎町との友好都市共同宣言 から、10周年を迎えます。  誌面をお借りして、4月号から始まった全5回の連載です。今回が最終回となります。 遠野市訪問団  平成26年8月に友好都市協定を結んだ後、平成30年8月から福崎町の児童に遠野市を訪問していただき、二泊三日の行程で遠野を満喫していただいています。新型コロナウ イルスによる中断をはさみ、今年8月の訪問で5回目の交流となります。 写真=初代訪問団の皆様(平成30年8月) 目的  民俗学の父柳田國男の著書『遠野物語』の舞台となった遠野市の歴史を体感し、異なる地域の文化や暮らしぶりに触れ、ふるさとである福崎への思いを新たにすることを目的の一つとしています。  また、福崎町と遠野市の児童交流を通して、友情を深めることも大切な目的です。  さらに、遠野市の施設や名所を巡り、友好都市の理解を深めることにつながっています。 児童交流  遠野市には、つちぶち小学校という学校があります。ここは、『遠野物語』の元となった遠野の民間伝承を柳田國男に語った佐々木きぜん(詳しくは広報ふくさき4月号をご覧ください)が学んだ学校です。この土淵小学校と訪問団として来訪される福崎町の児童との交流が毎年行われています。 写真=福崎遠野児童交流  福崎町の児童は、漫才によるふるさとの紹介をしてくれます。前日の夜までみっちり仕込んだ漫才は、大変おもしろく、遠野の児童が毎年楽しみにしているイベントの一つです。大きな笑いが起き、皆が打ち解けていきます。  土淵小学校では、児童が語り部となり、119話ある『遠野物語』の中から得意なお話を披露します。この語り部になるための練習に、1から6年生の全児童が取り組んでいます。文化を伝承していくため、あえて強いなまりを残したまま語るスタイルではありますが、福崎町の児童は一生懸命聞き取ろうと頑張ってくれました。 カッパ淵  行程の中には、カッパが目撃されたと伝わるカッパ淵への訪問があります。 写真=カッパ淵訪問  事前に遠野市からプレゼントされたカッパ捕獲許可証を携帯しているため、いつでも捕獲可能な状態です。カッパの捕まえ方については、カッパを目撃したことがある二代目カッパおじさんが手取り足取り教えてくれます。 まがりや  人間の住む母屋と馬小屋を直角に連結したL字型の家のことを曲り家といいます。農業や荷物運搬に欠かすことができなかった馬を大切に扱っていたことから、人と馬が同じ屋根の下に暮らしていた遠野の昔ながらの生活を体験することができます。 写真=まがりや こども本の森 遠野  かつて呉服店として営んでいた町家を、世界的建築家安藤忠雄氏が改築し、遠野市に寄附いただいた建物を、「こども本の森 遠野」として、令和3年7月にオープンしました。通常の図書館とは異なり、貸し出しは行わず、施設内で本を読み、子どもたちが自由に使える施設になっています。 写真=こども本の森 遠野 児童交流まであと少し  8月になり、福崎町の児童が月末には遠野にいらっしゃいます。今年も、素敵な夏休みの思い出を作っていただき、めいっぱい楽しんでいただければと思います。遠野市民一同、皆様のお越しをお待ちしております。  今月をもちまして、遠野の紹介は終わりとなります。長々と誌面をお借りしまして、誠にありがとうございました。10月の秋まつりには、遠野からも出店するためお邪魔します。福崎町の皆様とお会いできるのを楽しみにしています。 (遠野市役所観光交流課)