広報ふくさき 令和6年(2024年)8月号 6ページ ---------- ヒューマンライツ イン 福崎町 ぼくのおばあちゃん 八千種小学校4年(当時)しろたに かいり  ぼくのおばあちゃんは、とてもやさしくて、ぼくが小さい時にはだっこをいっぱいしてくれました。旅行にもたくさん連れて行ってくれました。新かん線が好きだったぼくとお兄ちゃんのために、新かん線に乗せてあげたいと、名古屋旅行にも連れて行ってくれました。それから、仕事の帰りがおそくなるお母さんの代わりに、料理を作ってくれたり、幼ち園の時にはむかえに来てくれたりしました。  けれども、その回数もだんだん少なくなってきました。それは、おばあちゃんの病気の具合が悪くなってきたからです。手がふるえたり、転びやすくなってけがをしたりすることが増えてきました。おばあちゃんの病気はなん病で、しょうじょうが進んでいくそうです。病院で薬をもらって飲んでいますが、しょうじょうは悪くなってきています。  ぼくは、おばあちゃんの病気がよくなると思っていたので、とても悲しかったです。薬の副作用で、にん知しょうのしょうじょうも出てきました。  ぼくは、学校で「にん知しょうサポーター」の学習をしました。にん知しょうは、だれもがなる可のう性があるのうの病気です。物わすれがひどくなったり、今日が何曜日か分からなくなったりするそうです。にん知しょうの人には、いろいろなことを思い出してもらえるように、やさしい声かけをすることが大切だと教えてもらいました。だから、おばあちゃんに会ったら、やさしく声をかけてあげようと心に決めていました。  ぼくは、入院しているおばあちゃんのお見まいに行きました。勇気を出して声をかけようとしたけれど、ひさしぶりにおばあちゃんに会ったので、うまくできませんでした。それに、前よりも病気がひどくなっていたので、かわいそうで声をかけることができませんでした。おばあちゃんは、いっぱいしゃべっていましたが、ぼくは、お母さんとお兄ちゃんの後ろにかくれていました。  その帰り道、ぼくはおばあちゃんとしゃべりたかったなあと残念な気持ちになりました。次に会う時は、いっぱいしゃべりたいと思いました。おばあちゃんの好きな甘いおやつをいっしょに食べながら、ぼくががんばっていることをしゃべりたいです。そして、ぼくとお兄ちゃんのことを大切にしてくれたおばあちゃんを、え顔にしてあげたいです。おばあちゃんには、いつまでも元気でいてほしいです。 エスディージーズから学んだこと 高岡小学校6年(当時)とよくに はお  私は、これまでエスディージーズという言葉をテレビで見たことはあっても、どんな取り組みをしているのか全然知りませんでした。  学校の総合的な学習の時間に、エスディージーズを学んで、環境問題や人の不平等などをなくすための取り組みであることを知りました。エスディージーズには、十七個の目標があり、それは、二〇三〇年までに持続可能でよりよい世界を目指すためのものでした。  その中で私が一番問題だと思ったのが、人や国の不平等です。今、多くの国でかつてないほどの格差が広がっていることを知りました。二〇一七年には、世界の最も豊かな一%の人が、世界全体の富の三十三%をしめていたそうです。  世界だけでなく、日本の中でも格差はあります。日本は世界第三位の経ざい大国でありながら、七人に一人が貧困状態にあり、一人親世帯では、半数以上が貧困状態にあります。また、高れい者世帯の所得格差も拡大しており、六十五才以上の高れい者のいる世帯の貧困率は、二十七%に達しています。  ここまでの格差があっていいのでしょうか。私は五年生の時に、高れい者疑似体験をしました。視界がせまくなる眼鏡をかけ、こしがのびないようにしてから軍手をはめました。その状態で、ペットボトルのふたを開けたり、財布からお金を取ったりするのが大変だったのを今でも覚えています。高れい者は生活するだけでも不自由なのに、その上格差もあるのは大変だろうなと思いました。  社会科の勉強で、バリアフリーという言葉が出てきました。障がいのある人や高れい者のかべとなっているものを取り除き、みんなと同じように生活できるようにするという意味があります。学校のスロープやノンステップバスなど、身近なところでバリアフリーの取り組みが多く見られます。障害となっているものを取り除くだけでなく、格差のかべも取り除いていく必要があると思います。  私にできることを考えてみました。格差を無くすことは難しいけれど、高れい者が道に迷って困っていたら助けたり、お金を出すのに苦労していたら手伝ったりする。そんな小さなことなら、すぐにできると思います。  これからは、高れい者だけでなく、いろんな人が平等で暮らしやすい世の中になってほしいと思います。そして、私はいろんな人の手助けができる人になっていきたいです。 --------- ポスター作品 福崎小学校1年(当時)ながおか りま 田原小学校2年(当時)たかはし ななみ 福崎西中学校3年(当時)ほりかわ はるき 福崎東中学校3年(当時)かわばた さき ---------- 人権標語 だいじょうぶ 友だち気づかう やさしい心 福崎小学校3年(当時)ながい とよみ 笑顔はね みんなを守る 1つのあかし 田原小学校4年(当時)ないとう りこ あいさつは 笑顔をかわす あいことば 福崎西中学校2年(当時)よこみね ありさ 思いやり みんなの心に 花が咲く 福崎東中学校3年(当時)かわばた さき