広報ふくさき 令和6年(2024年)8月号 9ページ ---------- トライやる・ウィーク総決算 出会い・感動・発見 地域に学ぶ2023トライやる・ウィーク 「トライやる・ウィーク」を終えて 福崎町立福崎東中学校長 とがわ まさる  今年度も6月3日(月)から5日間、町内の200名近い中学2年生が、63の事業所で「トライやる・ウィーク」として、職場体験活動を実施させていただきました。  受け入れてくださった事業所の数がコロナ禍前に近い状態に戻り、また新規受け入れ事業所も7か所あり、生徒たちはより充実した活動ができるようになりました。コロナ禍で規模を縮小して実施せざるを得なくなった数年を経て、こうやって例年通りの活動に戻った状況を見ると、感謝の気持ちが一層深くなりました。各事業所の担当者の皆様方には、通常の業務に加え、生徒たちのご指導に時間と労力を費やしていただき、本当にありがとうございました。おかげをもちまして、今年度も大きな成果を上げることができました。  兵庫県では、「心の教育」の充実を図るため、県民の参画と協働による兵庫型「体験活動」を推進しています。生徒の達成感や自己有用感を高めるために、そして学校、家庭、地域の連携を深めるために、「トライやる・ウィーク」の活動を今後も充実させていきたいと考えています。  さて、私はこの期間、できるだけ各事業所での生徒の活動を見てきました。時間に制限がありますので、1つの事業所に滞在した時間はほんの少しだったのですが、私自身にも大きな発見がありました。  まず、1番驚いたのが、私が過去に福崎西中学校で担当した学年の生徒が、中学生時代に「トライやる・ウィーク」でお世話になった自動車販売店と同じ系列の整備工場で働いていたことです。一瞬時系列が混乱し、本校の生徒と勘違いしそうになりましたが、冷静に考えると彼は今年20歳になります。6年前の体験から時を経て、同じ職種で働いていたのです。さらに、幼児園でも同校の卒業生が働いていました。福崎町では「ふるさと学習」にも力を入れていますが、この「トライやる・ウィーク」の活動も大きく貢献していることを実感しました。  別のこども園を訪問すると、本校の音楽教師と生徒がピアノとアルトサックスのアンサンブルで、大いに盛り上がっていました。お寿司屋さんでは、注文したお寿司を生徒に握ってもらいました。量販店では、教育委員様が偶然買い物に来られていて、本校生徒が緊張しながら接客をしていました。また別のある量販店では、失敗してしまった生徒に対し、その失敗を次に生かせるように優しく指南していただいている指導者の方のお話に感動しました。かつての教え子の保護者の方もたくさんの事業所で働かれており、久しぶりの再会で教え子の現在の様子を聴けたことも、うれしい出来事でした。  最後になりましたが、「トライやる・ウィーク」の活動を支えくださった福崎町「トライやる・ウィーク」推進協議会、両中学校区推進委員会、地域の皆様にあらためて感謝申し上げるとともに、来年度以降も引き続きご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。 写真=トライやる・ウィークのようす(2枚)