広報ふくさき 令和7年(2025年)6月号 6ページ ---------- ヒューマンライツ イン 福崎町 国際理解と黒人差別 福崎西中学校2年(当時)あだち まひろ 私は国際理解と黒人差別について、くわしく知りたいと思い、調べてみました。その中で、学び、考えたことを二つ挙げたいと思います。  一つ目は世界の識字率についてです。識字率とは「読み書きができる人の割合」です。ユニセフの調べによれば、2011年から2016年の成人の識字率は、世界平均が78パーセントです。一方、後発開発途上国だけで見ると、63パーセントまで低下します。後発開発途上国とは、開発途上国でも特に開発が遅れている47カ国を指します。  特に識字率が低い国は、ニジェール、チャドなどです。しかし、ベトナムのディエンビエン州のように、自治体の識字率が低い場合もあります。なぜ読み書きができないのでしょうか。学校が近くにない、教育の質が悪い、などの理由があります。読み書きができないと仕事を選ぶことができなかったり、薬の説明や注意書きを正しく読めなかったり、する問題が起こります。  この問題を少しでも解決するために、私たちにできることは何でしょう。使わない文房具等を海外に寄贈したり、駅などで行っている募金活動に協力することだと、私は思います。  二つ目は人権差別です。差別が起こる原因は何でしょう。  原因の一つは「偏見」です。ある集団に属する人に対して特定の性格などを持っていると見なしたり、信じたりする「固定観念」があります。それに好感、嫌悪といった感情を伴ったものが「偏見」です。他者への「敬意」不足や「偏見」が差別を作り出してしまうのです。  もう一つの原因は肌の色です。アメリカでは奴隷制がはじまって以来、黒人は白人による差別や迫害の対象になってきました。肌の色を理由にした差別は、現代でも深刻な社会問題となっています。その例を挙げます。  BLM、ブラック・ライブス・マター運動はアフリカ系アメリカ人に対する警察の残虐行為をきっかけに、アメリカで始まった人種差別抗議運動のことです。  2012年2月、フロリダ州で暮らす高校生のトレイボン・マーティンさんは、アフリカ系アメリカ人でした。フードをかぶりお菓子を買いに出かけたところ、自警団の男性に不審者とみなされ、射殺されるという悲しい事件が起きました。マーティンさんは、武器を持っていなかったにもかかわらず、加害者の正当防衛が主張され、なんと罪が問われませんでした。  この事件に対して、黒人女性が立ち上がりました。私は黒人女性の行為はとてもかっこいいと思うし、人種差別を改善する第一歩だと思いました。  BLM運動に関して私たちができることはなんでしょうか。  まずはBLM運動について知ることです。日本にいる自分にも関係のあることだと気づくことも大切です。BLM運動が自分にも関係のあることだと気づいたら、人種差別をテーマにした映像作品を見るなど、自分の取り組みやすいものからはじめていきましょう。  差別がなくなり平等な社会にしていくには、教育が受けられる環境を作ることが、世界における課題です。  最後に、BLM運動とはちがいますが、身近なところにある差別を紹介します。  何気なく発する「〇〇さんはハーフだからきれいだね。」という表現です。自分はほめているつもりかもしれませんが、相手は傷ついているかもしれません。自分や周囲が発する言葉の裏に見え隠れする「価値観」を見つめて、身の回りにある小さな差別について思いをはせてみてはどうでしょう。 --------- ポスター作品 八千種小学校2年(当時)かんなか あおい 高岡小学校5年(当時)おおすぎ ひなた 田原小学校1年(当時)もりもと えみ 福崎東中学校3年(当時)まえだ みお ---------- 人権標語 ふやそうよ 差別なんかより 助け合い 福崎小学校6年(当時)あづみ ここな 思いやり だれもがやさしい このせかい 田原小学校4年(当時)もりもと あゆ 「いじめてない。」 見て見ぬふりは いじめです 福崎西中学校2年(当時)もりしたひな 咲かせよう 笑顔の花を 世界へと 福崎東中学校3年(当時)いしがみ ななせ