広報ふくさき 令和6年(2024年)11月号 6ページ ---------- 広報ふくさき 令和7年(2025年)11月号 6ページ ---------- ヒューマンライツ イン 福崎町 ---------- あたたかい学級会 福崎小学校4年 くすだ かほ  六月に、学級会がありました。  学級会では、次のパーティーの遊びを決めます。どんどん意見が出て、いろいろな遊びが黒板に書かれていきました。  そして意見が出そろって、その中から遊びを決めるとき、サッカーが一番いいとみんなの意見が集中していました。  でも、わたしは今、首がいたいのでサッカーはできません。だけど、みんなそれがいいと言っているので、変えてほしいというべきかとなやんでいました。みんなのやりたい気持ちがあるから言いにくい。でも言わずにいたらむりをしてしまって、いたみが悪化するかもしれないと思っていました。  なやんでいると、ついに最後のかくにんをするときがきました。司会が、 「本当に、サッカーでいいですか。」 と言いました。  わたしは、ゆう気を出して体の前で、「バツ」という合図を出しました。わたしい外はみんな「マル」です。司会はわたしを見て、 「かほさん、理由を説明してください。」 と言いました。  みんながいっせいにこちらを向きました。わたしは少しきんちょうしました。でも、言いました。 「わたしができないからです。」 言えた。少しだけほっとしました。  その後、先生がわたしの首のことをみんなに説明してくれました。みんなは、 「あぁ。」 とうなずきました。  それからみんなは、わたしができる遊びを考えてくれました。 「バスケはどうですか。」 とだれかが言うと、 「かほちゃんができないよ。」 とちがう人が言ってくれました。  わたしはその間、ずっと何も言えませんでした。それは、うれしかったからです。みんながわたしのために考えてくれている。みんなが楽しめるパーティーにするために。そう考えると、とてもうれしかったです。 「それじゃあ、試合する人と、練習する人でわかれたらどう。」 という意見が出ました。  わたしもそれでなっとくできました。 「それでいいですか。」 と聞かれたとき、わたしは首がいたかったけど、 「うん。」 とうなずきました。  今もそのときのことを思い出すと、本当に泣きそうになります。あのとき、あらためてこのクラスでよかったなと思いました。とてもあたたかい学級会でした。 ---------- 人と人との心をつなぐ おもてなし 田原小学校6年 はにおか まお  私は最近、茶道について学びました。以前、イベントで少し体験したことはありましたが、本格的に教わるのは初めてでした。  最初に先生が話してくださったのは、「茶道とは人と人との関わりを大切にする、おもてなしの文化だ」ということでした。お茶のたて方を学ぶだけでなく、相手を思いやる心を育てるのが茶道だと知って、とても興味がわきました。  茶道の歴史についても教わりました。茶道はもともと中国から伝わり、日本では戦国時代からお茶を使ったおもてなしが行われていたそうです。昔の人もおもてなしの文化を大切にしていたことを知り、茶道には長い歴史があると思いました。  そして、実際に茶道の体験をしました。私は、おもてなしをする役と、お客さん役の両方をやりました。最初は、正しい動きがわからず、ぎこちなくなってしまいましたが、相手のことを思いながら動いてみると、少しずつ落ち着いてできるようになってきました。お茶をたてるときには、茶せんという道具でていねいにあわ立てます。お茶をたてていると、少しずつ心が落ち着く感じがしました。  出された和菓子はとてもおいしく、見た目からも季節が感じられるものでした。先生は、「和菓子や茶わんも、季節や相手に合わせて選ぶんですよ。」 と教えてくださいました。お客さんを楽しませるために、お客さんの立場に立って考え行動していることにおどろきました。  また、「和敬清寂(わけいせいじゃく)」という言葉も教えていただきました。これは茶道で大切にされている心のあり方を表した言葉です。「和」は心をやわらげる、「敬」は相手を敬う、「清」は清らかな心、「寂」はどんなときにも動じない心を意味します。最初は難しい言葉だと思いましたが、意味を知ると、どれも人と接するうえでとても大切なことだと感じました。  私は、この体験を通して、「おもてなし」とは、相手の立場に立って考え行動することだと気づきました。例えば、相手が言葉にしなくても、何をしてほしいかを感じ取って先に動くこと、それが思いやりであると思います。  学校でも、友だちが困っていたら声をかけるなど、相手の立場に立って考えることが大切です。大きなことはしなくても、相手の気持ちを思って動くことが、日々の中でできる「おもてなし」だと思います。  私はこれからも、茶道で学んだ「おもてなしの心」を忘れずに、人との関係の中で思いやりを持って生きていきたいと思います。そして、日本の文化や人を大切にする心を、これからの時代にも伝えていけるような人になりたいです。 ---------- ポスター作品 田原小学校1年 せき えいた 高岡小学校4年 すぎもと いち 福崎西中学校1年 おぐに まや 福崎東中学校2年 いとう ちづ ---------- 人権標語 ないてても となりにぼくが いるからね 福崎小学校1年 まつもと りょう だれもが 平等に 自分の好きを大切に 田原小学校6年 あさお りあん 言葉には 力があるよ 気をつけて 八千種小学校4年 ないとう つむぎ 比べないで みんな素敵な 色がある 福崎東中学校1年 みやうち あやか