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あしあと

    平成25年度老人大学一般教養講座

    • [公開日:]
    • ID:2536

    5月23日 軍師「官兵衛」!

    講師 歴史研究家 黒田 美恵子 さん
    軍師「官兵衛」

    平成26年NHK大河ドラマに「軍師官兵衛」が決定し、ゆかりの地は盛り上がりを見せています。天分十五年(1546)生まれとされる官兵衛について、黒田家発祥の地は滋賀県木之本町(現長浜市)が通説でしたが、兵庫県西脇市の荘厳寺で系図が発見されたことで官兵衛の出身が黒田村(現西脇市黒田庄町黒田)ではないかという新説が浮上したというお話は非常に興味深いものでした。官兵衛はクリスチャンであったせいか合戦を好まない軍師でしたが、秀吉に仕えて日本統一まで幾多の戦略において貢献したその先見の明と素晴らしい人格は、現代人にとっても学ぶべきところが多いと感じました。官兵衛の魅力に触れ、ますます大河ドラマの放映が楽しみになりました。
     また、歴史認識についてのお話も勉強になりました。戦後、マッカーサーは日本の教育から三つの教科を排除してしまったそうです。三つの教科とは、「修身」、「地図」、「国史」です。特に、歴史をしっかりと学び、次代に繋げていくことが日本人の命を繋ぐことになります。歴史を学ぶことの大切さを教えていただきました。

    6月20日 回想法による認知症予防

    講師 一輪会 田中 孝史  さん
    回想法による認知症予防

    田中先生は、姫路市民生委員を中心に構成されるボランティアグループの一輪会で、紙芝居やかるたを使って思い出を語り合う回想法を用い、高齢者の認知症予防や振り込め詐欺防止の活動に精力的に取り組んでおられます。回想法は、記憶力の改善やコミュニケーションの手法として有効であり、高齢者の認知症予防にも効果があると近年大きな注目を集めています。
     当日は『回想法による認知症予防』と題して、ご講演いただきました。一緒に懐かしい歌を歌ったり、昔の生活用品を紹介していただいたり、リラックスできるコーナーも設けていただきました。高齢者の方々が青春を過ごした昭和の時代を回想し、その経験を人生の糧にして人との出会いを大切にし、日々の生活を送っていくことで心身共に活性化し、より活力をもって生いきていくことができるというお話でした。「温故知新」という言葉がありますが、過去を振り返ることで現在、そして未来への光明が見えてくる場面も多々あると感じることができました。

    7月25日 聴いてトクする税の教養講座

    講師 近畿税理士会 税理士 篠原 朋範 さん
    聴いてトクする税の教養講座

     近年、経済情勢等から消費増税をめぐる議論が活発になり、税についての関心が高まっています。私たちには納税の義務があり、暮らしにも直結する税の制度や基礎知識をきちんと学ぶ必要があります。
     当日は、平成25年度の税制改正をはじめ、消費税の今後や贈与税の特例等について詳しい説明を受けました。現行の制度を上手く活用しての資産運用、若い世代へ資産を相続する方法、生活の中で役立つ身近な税の知識などをお話していただきました。知っているのと知らないのではメリット、デメリットが全く違ってくるような有益な情報を教えていただき、少し得した気分になりました。
     税制は度々改正されることもあるので、しっかりと情報収集して納税・節税することが重要です。もし不安なときがあれば、税務署に電話などで気軽に相談をすることもできる、とのことでした。人生を賢く生きるために、より豊かな生活を送るために、税に対する意識を向上させることができました。

    8月22日 わたしの、あなたの人権

    講師 福崎町教育委員会 社会教育課 社会教育指導員 出口 雅信 さん
    わたしの、あなたの人権

     最初に、「思いこみ」についてお話いただきました。一枚の絵を見て、単なる模様のようにしか見えないものに、実は別の絵が中に隠されている、というトリック・アートを紹介していただきました。それはつまり、私たちの生活の中にも思い込みがあり、気づかないうちに他の人を傷つけている場面があるかもしれないという意味でした。自分の考えだけで一面的に物事を判断するのではなく、相手の立場になって多面的な視点から考えると、新たに見えてくるものがあることを学びました。
     また、講座の中で12枚のカードを使い、「健康」・「お金」・「子ども」・「配偶者」など自分自身が最も大事だと考えるものが何なのかを考える時間がありました。一人で考えた後、隣の人とどのような結果になったのか話し合いましたが、人によってさまざまな価値観があると再認識しました。そこで重要になってくるのが、その違いを受け入れることだと先生はおっしゃっていました。人間一人ひとりにはそれぞれの価値観があることを認め、それを互いに尊重し合って生活していくことが、より豊かな人生を送ることにつながると感じました。

    9月26日 高齢者とIT

    講師  パソコンサービス まるとも 代表 中村 友法 さん
    高齢者とIT

     90年代以降、情報化社会に突入してからもITの進化はとどまることを知りません。今や多くの人に普及した携帯電話は、いつでも、どこでも電話やメールで他者と連絡を取ることができるため便利です。しかし、インターネットの利用については容量的に適していませんでした。
    そのニーズを補うように、近年登場したのがスマートフォンやタブレッド端末です。これらの機器を持ち歩くことで、外出先でも手軽にインターネットを利用できるようになりました。最近では、駅やコンビニなどで提供されているWi-Fi(無線LAN)環境を利用し、無料でインターネットにアクセスすることも可能です。
     当日はスマートフォンとタブレットの機能や使用方法について実演しながらご説明いただきました。地図案内、電子書籍、写真や動画、ゲーム、SNSなどさまざまなツールを楽しみながら学ぶことができました。一見すると難しそうなイメージですが、操作は非常に簡単で、導入・活用していくと日々の生活がより便利で快適になる可能性を提示していただきました。

    11月24日 日本一周の旅話と、歌いましょうハートフルメロディー

    講師 Orange Clover 高山 真純 さん
    日本一周の旅話と、歌いましょうハートフルメロディー

     第一部では、マイカーによる車中泊で日本一周の旅をした記録を動画や写真で振り返り、日本各地でのエピソードやご当地グルメなどの情報を交えながらお話いただきました。旅は思いがけない出会いや新しい発見につながる楽しい時間であるとともに、自分自身の人生や生活を見つめ直す時間でもあります。旅先での美しい景色や人の優しさに触れることは明日への活力となります。そうした感情がメロディーとなって溢れ出し、音楽が生まれてくるといいます。そういった意味で、旅とはまさに人生であり、人生とは旅に他ならないと言えるのかもしれません。
    第二部では、「花は咲く」、「椰子の実」、「高校三年生」、「上を向いて歩こう」など高齢者にとって馴染み深いヒット曲を取り上げ、解説を交えながらピアノの伴奏とともに全員で歌いました。懐かしいメロディーで当時の思い出がよみがえり、心の温まるひとときになりました。また、大きな声で歌うことでストレスの発散にもなったと思います。古き良き日本の歌は、人の琴線に触れる叙情感があり、いつまでも歌い継がれていく魅力があります。講演を通して、旅と音楽は日本人にとって欠かせない心の洗濯であると感じました。

    12月19日 「一生つきあう歯」体のバランスと歯、口腔ケア

    講師 兵庫県北播磨県民局 加東健康福祉事務所 地域保健課 山内 千代 さん
    「一生つきあう歯」体のバランスと歯、口腔ケア

    -目標は80歳で自身の歯20本-
     年齢を重ねるとともに歯の本数は減少していく方がほとんどです。健康と歯の関係は非常に密接で、最近のデータでは80歳で20本以上ある人はそれ以下の人に比べて医療費は21%近く少なく、歯がある人ほど活動が積極的で活き活きと過ごすことができているそうです。
     歯を失う原因はむし歯が約32%、歯周病が42%とその大半を占め、そのなかで特に歯周病はからだの病気「認知症、がん、狭心症・心筋構想、動脈硬化、糖尿病、肺炎、肥満、骨粗しょう症などの原因にもなるそうです。
     むし歯と歯周病予防のために、まずは“かかりつけ歯科医”をもち、定期的に口腔・歯の点検を受け、早期の治療といつもきれいに保つための指導を受けることが大切だそうです。そのほか、唾液の役割、歯磨き、義歯の正しい使い方の説明を受け、最後には口腔機能を向上させる“口腔体操”なるものを全員で・・あ・い・う・べ~・・と、楽しみました。
    ちなみに“かかりつけ歯科医”とは、今の状態が悪くならないように行く歯科医、“いきつけの歯科医”は、悪くなったら行く歯科医だそうです。 歯を健康に保ち、心も身体もいきいきと過ごすために日頃のケアが大切だと学びました。

    平成26年1月23日 食物は健康へのかけ橋

    講師 神戸医療福祉大学 社会福祉学科 教授 豊山恵子 さん
    食物は健康へのかけ橋

    管理栄養士でもある先生から『食物は健康の架け橋』と題して、私たちの身体が健康であるため三本の柱、(1)食べ物 (2)運動 (3)生きがいといわれ、このうちの食べ物、特に今注目される野菜の持つはたらきについてお話を聞くことが出来ました。
    野菜の三つの機能は1.ビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養補給、2.美味しさ、いろどり、3.生体調節の各機能があります。また、栄養素の話では、三大栄養素は炭水化物、たんぱく質、脂質で、五大栄養素となるとこれに、ビタミン、ミネラルが入ります。六大栄養素では食物繊維、つづく第七の栄養素が「自分の身を守るための化学物質」=抗酸化物質 ファイトケミカルと呼ばれるものでカロチノイド、ポリフェノール、フラボノイド などです。トマトの赤い色素のリコピン、ブルーベリーの紫色素のアントシアニンなどは聞き覚えがあると思います。
    伝統的な食事はバランスが良かったのですが、現代の食事は野菜の摂取量が減り、逆に脂肪摂取過多が増え高血圧や糖尿病、癌などの生活習慣病につながっています。季節の野菜やいろいろな色野菜はファイトケミカルを含みますので、いろどりや香りを楽しみながら、美味しくいただきましょう。とお話いただきました。
    厚生労働省で奨めている野菜一日350gをとることの大切さを学びました。

    2月27日 愛と笑いと健康を

    講師 笑い療法士 福島 利華 さん
    愛と笑いと健康を

    元気にこにこ友の会代表でデンマーク体操指導者でもある、笑い療法士の福島利華さんを迎え、ご両親の介護経験と共に元気に生きることを笑いと共に楽しくお話いただきました。
    現在、平均寿命は男性79歳、女性87歳と延伸していますが、健康寿命となると男性72歳、女性74歳程度です。この差は男性が約7年、女性が約13年程度、誰かの世話になりながら介護の生活を送り人生を終わることになるようです。
    介護にかかわり患者に寄り添う心構えをお話しいただきました。
    まず患者よく見て、観察することからはじまり、話を積極的に傾聴することで、表情や態度を見ながら、声のトーンを合わせたり声の大きさに強弱をつけ、話すスピードを合わせたりします。視線を合わせてニコニコしながら話を聞き、あいづちやそれからどうなったの?そうだねぇ~ など話すことで自発的行動が促されるとのことです。
    その他、ボケにならない5か条を大きく発声したり、けがを回避するため、高齢者でも簡単にできる体操を体験しました。お話の内容は厳しい現実の話でしたが、福島先生は笑いも交えて話され、楽しい時間を過ごすことが出来ました。