「西光寺野疏水路」が世界かんがい施設遺産に登録されました
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「西光寺野疏水路」世界かんがい施設遺産登録について
令和6年9月3日(火)にオーストラリアで開催された国際かんがい排水委員会(ICID)第75回国際執行理事会において、ICID日本国内委員会が世界かんがい施設遺産候補として申請した「西光寺野疏水路(さいこうじのそすいろ)」が、「世界かんがい施設遺産」に登録されることが決定しました。
世界かんがい施設遺産とは
世界かんがい施設遺産(World Heritage Irrigation Structures)は、かんがいの歴史・発展を明らかにし、理解醸成を図るとともに、かんがい施設の適切な保全に資するために、歴史的なかんがい施設を国際かんがい排水委員会(ICID)が認定・登録する制度です。
国際かんがい排水委員会(ICID)について
国際かんがい排水委員会(International Commission on Irrigation and Drainage, ICID)は、かんがい・排水・洪水管理等の分野で、科学技術の研究・開発、経験知見等の交流の奨励及び促進を図ることを目的として、1950年にインドで設立された自発的非営利・非政府国際機関です。日本においては1951年に加盟し、現在世界82の国・地域が加盟しています。
西光寺野疏水路について
西光寺野疏水路は、兵庫県神崎郡南東部に位置する、1915年から現存するかんがい用水路であり、西光寺野土地改良区が管理しているかんがい施設です。市川町から福崎町を通って姫路市まで続いており、総延長は約9kmに及ぶ水路です。西光寺野疏水路の設置工事と同時並行で、耕地整備事業及びため池5箇所の新増築が行われ、農村の発展に大きく貢献しました。西光寺野疏水路には隧道(水路トンネル)が8箇所あり、現在でも煉瓦造りの隧道が現存している区間があります。
西光寺野土地改良区が主体となり、西光寺野疏水やため池を歩いて回る「西光寺野ため池ウォーキング」が毎年開催され、地域の歴史や農業水利施設の役割や保全の必要性等を発信する取組が行われています。
参考
農林水産省『世界かんがい施設遺産』〈外部リンク〉