中学生になって

「大正九年四月 京都府立第に中学校へ幸いにも入学できて(中略)秋には父は東京に転勤し、私は一人で父の知り合いの家に下宿して残ることなった。」

「府立五中の補欠入学試験があるというので、それを受けてみることになった。(中略)ほとんど白紙の答案を出して帰ったのである。当然不合格を覚悟していたのが、どうやら、校長先生の裁量で合格にされたらしい。(中略)多くの優秀な級友がいて、良い友の良い刺激を受け、私の今日を築く基礎となったのである。」