おかげ灯籠(町指定重要文化財 建造物)
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おかげ参りは、江戸時代の伊勢神宮への集団参宮のことです。大規模なものは宝永2年(1705)、明和8年(1771)、文政13年=天保元年(1830)の3回あり、約60年周期で大流行しました。おかげ踊りは、文政13年のおかげ参りに関連して河内国で発生し、翌年の天保2年にかけて畿内を中心に流行しました。
おかげ灯籠は「おかげ」など、おかげ参りに関連する銘文をもつ灯籠のことをいいます。県内で7基確認され、ここの灯籠と市川町の小室天満神社の2基は「おかげ踊り」灯籠であることが注目されます。これは、流行の西端と考えられていた加西郡よりさらに西の市川流域まで「おかげ踊り」が伝播していたことを示してくれる貴重なものです。この灯籠の竿の部分に由来が刻まれ、それによると、天保2年に踊りが播磨国に波及し、9月に西大貫村でも踊りが行われ、これを記念して天保4年2月に石灯籠が奉納されたことがわかります。
所在地 福崎町大貫字山王2617
指定年月日 平成8年4月1日