つるべ(町指定民俗文化財 歴史資料)
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ある日、八反田地区のとある田んぼを耕作中、突然、耕運機が土中にめりこみました。なんと、その農地の下には井戸が埋もれていたのです。ここは、八反田の大庄屋をつとめた奥平家の屋敷の跡でした。その後、奥平家のご子孫により井戸さらえがおこなわれました。これは、代々同家に伝わる「ある伝説」を確認するためのものでした。
伝説(1) 金の仏像埋納説
伝説(2) 寛延一揆のとき"つづら"に入れた古文書を隠したという説
結果は、残念ながら金の仏像も古文書も発見することはできませんでした。出土したのは、かんざし・鎌先・桶などのほか多数の木製品でした。
出土物のなかで、注目されたのが、「つるべ」でした。このつるべは木製で少し焼けこげていて、これは一揆で焼き討ちきれたときのものであると推定されました。
この焼け跡は、一揆の際につけられた焼け跡ではないかと考えられ、歴史的事象を物語るものとして指定されました。(のちに、一揆では放火がおこなわれていなかったことがわかり、現在、焼けこげは別の機会についたと考えられています)
高さ20cm、上部の幅21cm・奥行き21.5cm、底部の幅15.5cm、奥行15.5cmをはかります。
所在地 福崎町西田原1038-12
指定年月日 平成元年4月1日